アメリカの空売り屋さん
ここ最近の日本の株式市場は、アメリカの空売りファンドによるレポートに揺れてます。
一つは7月27日、グラウカス・リサーチ・グループが伊藤忠商事(8001)に不正会計の疑いがあることを理由にした売り推奨のレポート。
27日の伊藤忠商事の相場は一時約10%も急落し、伊藤忠商事側はその後数回反論したものの、レポート内容の真偽については、現時点では定かではありませんが、ここで注目したのは、グラウカスが直接又は間接に空売りポジションを持っていることを明らかにしていることです。
株価が下落したところでグラウカスが仮に買い戻していれば、利益を得たであろうことは想像できますが、一連のレポートは風説の流布にはどうも当たらないのではといわれていますがさてさて。
もう一つは8月16日、シトロン・リサーチがロボットを開発しているベンチャー企業のサイバダイン(7779)について、85%ダウンサイドの300円をターゲットプライスとした売り推奨のレポート。
こちらも前場の10時30分過ぎから前日比一時10%以上の急落。シトロンが空売りのターゲットとしているのは単純で、いわゆる割高株ともいわれていますが、日本では新興市場の企業は、将来の成長期待で買われている高PER、PBR銘柄も多く、ファンダメンタルズと比較して割高な新興市場株はこれからもターゲットになるのかもしれません。
しかし、シトロンのレポートを見て笑ってしまったのが、一応有名なファンドのレポートなのに、う●こマークをまじめに使ってます。翻訳されたであろう日本語もへんだし。
これら海外ファンドの日本に対する動きが、日本企業の不正会計やマネジメントに対するけん制となりうるのか、はたまた投機市場の一材料にしかならないのか、今後の成り行きは興味があるとこです。